「空飛びマシーン」こと気球に乗りたい一心で箱根から駆けつけたクロムは、地球が丸い事を実感して大粒の涙を流します。
千空と龍水、クロムを乗せて飛ぶ気球を眩い朝日が迎えます。
彼らの向う先には一体何が待ち受けているのでしょうか?
Dr.STONE(ドクタストーン) 89話のネタバレ
それではDr.STONE (ドクターストーン)89話『Z=89 冒険者たち』の要点をまとめてみます。
新年一発目のセンターカラーという重責にもかかわらず、相変わらずクオリティが高いです。
気球の縁に腰掛けて肉塊を食べるクロムや背を伸ばす千空など、いつもよりリラックスした雰囲気です。
そして今度は裏面の告知にご注目。
いよいよアニメ化のティザービジュアルの公開と主要キャラクターの声優さんの発表です。
そしてYouTubeにPVもアップされています。
また今週号の最初のページにある折り込みをご覧ください。
『科学の動画に唆る!!!』
原作者の稲垣先生による期待を込めた書き初めです。
現在多くのジャンプ作品がアニメ化されていますが、稲垣氏のように『アイシールド21』も含めて別の2作品以上で映像化を実現した人となると結構限られてきます。
そして第1回の石化への読者募集など、最近あまり見なくなった参加企画も面白いと思います。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
現場のプロは俺だ!
気球による空中散歩は続いています。
「ヤベー飛んでるぜ マジで・・・!!」
クロムの涙は感動のあまり当分止みそうもありません。
生身の体一つで空にいるこの不思議な感覚は、他では味わえない贅沢だと語る龍水。
話がややそれますが、今週号の巻末を読むと稲垣先生は気球に体験搭乗したようで、その辺りの感想も台詞の端々に反映されているみたいです。
すると今度は鳥の群れに遭遇し一緒に空を飛んで行きます。
霊長類と鳥類による夢のようなランデブーにクロムの眼はハートマークでまたまた涙。
しかし千空はバードストライクによる事故の多さに喜んでばかりはいられないと警戒します。
鳥がぶつかり(ぶつけられて?)飛行機の窓が破損したり、両翼のエンジンに突っ込んでトラブルが起きたりするアレの事です。
思ったほど上昇が弱いようで龍水はさらに火を炊きます。
気球の操縦は風次第でいわば空の帆船のようなもの。
この初フライトでゴールに辿り着く事で、操作のノウハウを必ずモノにしてやると断言する龍水。
そのゴールは何処か質問するクロム。
千空&龍水「石神村」
二人はハモって答えます。
必死に歩いても二日はかかるとクロムは驚きますが、気球ならば風の力でざっと二時間程度です。
ヤベーな空の旅。
しかし石神村までの西移動は簡単ではなく、少しややこしそうです。
日本には常時東に風が吹いています。
そこで低気圧を利用して反時計回りの風の流れに気球を乗せて西に向かうつもりです。
低気圧は嵐を生む悪風のため難易度もリスクも高いですが、それを乗り越えこそ”冒険のプロ”だと言う龍水。
素人は船長の俺に任せておけとの発言を聞いて、カチンときたかクロムの頭の中で変なスイッチが一つ入ってしまいました。
「素人・・・とおっしゃいましたか?探索王のこの俺を??」
前は確か千空公認の「素材王」だった気もしますが、面白いので良しとします。
石神村に到着するまで空を飛ぶスキルを手に入れる事が出来れば、さらに西へ向かい石油探しの冒険も可能だと龍水は意気揚々。
しかし気球は川沿いに少し流されているようです。
ここでクロムが地表近くの風は川沿いに吹くと指摘。
“真の冒険のプロ”ならではの肌感覚の大切さを語り、トドメは乗り物ばかり乗っていた素人とは違うんだとクロムと龍水で意地の張り合いです。
視線はバチバチモード!
内容的には千空が言うように「アホくさ」いほど子供レベルなんですけどね。
積乱雲にどう立ち向かう?
対立する二人を気にしつつ気流を確認する千空。
しかし予想以上の低気圧の成長で三人の前に雷鳴轟く巨大な積乱雲が立ちはだかります!
「でけえ・・・」と驚愕するクロム。
先週のラストや先ほどまでの晴天とはまるで光景が異なり、気球の大きさと比較すると威圧感ハンパないです。
積乱雲に近づき過ぎると巻き込まれてしまうため、ただちに着陸態勢に入ろうとします。
降下するには気球上部の蓋を開いて熱を放出させる必要があるため、クロムが蓋につながるヒモを引こうとしますが千空が慌ててその動作を止めます。
何と気流の上部には既に穴が開いているではありませんか!
どうやらバードストライクによる損傷でしょう。
これでは龍水がいくら火を炊いても熱がたまらない訳です。
この状態でクロムがヒモを引いていたら、布が破れて墜落する恐れもありました。
そしてついに、気球は雲の魔人である積乱雲に掴ます。
もう下る方法はありません。
どうする?どうなる?
虹の彼方に
絶対絶命の中、三人は生き残るために各々が思考を凝らします。
そんな中クロムは「逃げるが正解なのか?」と疑問を抱きます。
かつて自分より身の丈がデカイ熊に遭遇した時、逃げないで己の眼力で熊を退けて難を逃れた経験がありました。
逃げるより、頭とハートで全力で突っ込むー!
何と積乱雲の上空までブチ抜く事を提案します!!
絶讃成長中の積乱雲のさらに上の高度ですがギリ酸欠による死は免れそうです。
次は千空の出番ですが燃料として最後の一瓶である復活液を使用します!
アルコールと硝酸の混合液なので燃焼性は抜群。
液体燃料のエネルギー密度の高さにビビりやがれ!
千空が吹き飛ばされるほどの強烈な燃焼が発生すると、気球は一気に積乱雲に突入。
そして最後は龍水。
脱出口ともいうべき上昇気流の道筋を見つけ、残りの燃料で必死に気球をコントロール。
この世界の空も俺の物だとマジ優秀な船長です。
そしてー
石神村の青空に浮かぶ気球をコハクが発見します。
まさにオーバー・ザ・レインボー。
無事ゴールに到着しクロムと龍水はお互いを認め固い握手!と今回はここまで。
・・・あれ?誰か忘れていませんか?
“河原でバトる”など昭和のコメントを発しつつ、気球の端に捕まって助けを求める体力0の誰かさんを?
千空がコメディ役で終わるという、非常に珍しいエンディングで今度は本当にラストシーンでした。
Dr.STONE(ドクターストーン)ネタバレ89話のまとめ
話は「最初は仲の悪い二人がある出来事を通じて仲良くなる」というベタな展開でした。
しかし限られた場所・登場人物で進行する「密室劇」にもかかわらず、気球で舞台を移動させつつ積乱雲というハプニングをアクセントにすることで、読み手を飽きさせることなく上手にまとめています。
しかもよく考察してみると
- 三人が己の極限まで出来る事に取り組む『努力』
- 積乱雲に逃げないで上に突き抜ける『勝利』
- 龍水とクロムがお互いを認め合う『友情』
とお馴染みジャンプの三大要素をたった1話の中に自然に取り入れている事に気づいたでしょうか?
また今回の危機を乗り越えたのは、千空ではなくクロムの提案を元に現代人が実行するという、あまりなかったパターンも良かったです。
いつも千空主導で物事が進むとマンネリ化の懸念もありますからね。
クロムの経験、千空の知恵、龍水の技術とまさに三本の矢、三位一体といった感じがしました。
さて次回の予想です。
最後の復活液を使い切った事に多少の不安は残ります。
とはいえ、まず気球の修理は必須です。
かつて千空とカセキがスチームゴリラ号を戦車にまでパワーアップさせたように、クロムが張り切って気球を魔改造すると絵的にも面白いのですがどうなるでしょうか。
そのほか、地形が変化した静岡の様子などを羽京たちから詳しくヒアリングする必要もあると思うので、次回は着地した石神村が久々の舞台となりそうです。

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