完全な魔王になることを宣言したAFO。
タルタロス襲撃からわずか6時間でニア・ハイエンドたちは7か所の刑務所を攻撃し、その内6か所から受刑者を解放しました。
AFOに支配された死柄木の姿に絶望するスピナー。
一方、ヒーローたちは最先端最高峰の治療が受けられるセントラル病院に収容されていました。
ミッドナイトの訃報を信じ切れないマイク。
病院の外では荼毘とエンデヴァーの関係を聞き出そうとマスコミが殺到する中、焦凍は自分が燈矢兄を倒すと決意します。
爆豪ら殆どのヒーローが目を覚しますが、デクだけは一向に起きる気配がありません。
両手と両脚にはギブス。
決死の代償はあまりにも大き過ぎました。
『僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)』299話のネタバレ
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
それでは『僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)』第299話『邦画の辛いヤツ』の要点をまとめてみました。
昏睡が続くデク。
その間にヴィランが着々と戦力増強の様相です。
収容所から脱獄した悪人たち。
街を守るヒーローたちを市井の人々はどう見るのか気になります。
時間のない場合は目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
ボトムな奴ら
極貧生活を過ごした幼い頃のホークスは、人が立ち入らないようなバラック小屋で隠れるように生活をしていました。
ヒーローはテレビの向こう側にいる、アニメと変わらない架空の存在だと認識するホークス。
そこに父親が戻って来ました。
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
街に出た理由について、俺を売りに行ったのかとホークスは怒鳴られますが、羽根がビリビリして何かあったと思い様子を見に外出したようです。
誰にも見られていないと答えるホークスですが罵倒する父。
嘘をつくな。
人と関わるな。
家を出るな。
何もするな。
ホークスの父は端金欲しさに人を殺していたのです。
その逃走中に母親である遠見絵が匿い、そのままホークスが産まれたのです。
ホークスの虐待を我関せずの遠見絵は、テレビがつかないと呟くだけ。
それに対して、次の仕事を早く見つけろと当たり散らす父親は、ホークスの背中を蹴り付けていく。
背中に翼の生えたホークスの嫌う父親は、こいつさえ産まれなければ自由に逃げられたと思っています。
それを察してか逃げないでと釘を指す遠見絵。
両親は人格が破綻して既に壊れている。
ホークスはエンデヴァーのぬいぐるみを抱えながら、ああはなるまいと我慢するだけです。
しかし、事態は一変。
父親がエンデヴァーに捕まったというのです。
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
父の逮捕よりも、向こう側のヒーロー:エンデヴァーが架空ではなく、現実の存在と知り驚くホークス。
その日に家を出た母子ですが、当然ながら遠見絵に生活能力はなく、2人は路上で生きていくことに。
警察に行こうと正しくあろうとするホークスに対して、お金が欲しい、その翼は何のためにあると話す遠見絵。
そこにスーツ姿の2人の男性が現れて、ホークスたちに生活を全面支援すると申し出てきたのです。
こうして「鷹見」と一切関わりを持たないことで、遠見絵とホークスは底辺からの生活を脱し、新たな人生を歩むことになりました。
不審の目
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
全ては夢でした。
ベストジーニストの車に乗りながら、自分だけ快眠していたことを謝るホークス。
セントラルの医療技術が無ければ、ホークスは未だに死の淵を彷徨っていたはずだとジーニストは返しながら、脳無から着想を得た仮死状態の手術について語気を強めます。
おかげでダメージデニムのように身体は今もボロボロだと嘆くジーニスト。
ホークスは下手な小細工は荼毘には通用しないと思い、仮死状態の手術を進言していたのです。
おかげで手術は成功して、荼毘は遺体だと信じ込み、効果的な場面で使うためにヴィランの関連施設でジーニストは仮死状態のまま保存されていました。
それもいずれ蘇生させるつもりだったと説明するホークス。
すると、ジーニストはいきなり急ハンドル。
どうやらトラブルを発見したようです。
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
視線の先には、変革の時だと商店街を暴れる食神BOYたち。
繊維装着(ファイバーオン)!
車体前方からファイバーを放出して、文字通りお縄にされる食神BOY。
髪を整えながら住民たちに仰々しい捕り物を詫びるジーニストは、警察と管轄のヒーローが不在な点が気になりました。
警察は脱獄の件で手一杯。
ヒーローは批判の的に晒されると思い、事務所を畳んでトンズラしていたようです。
この場所でもかと嘆息するジーニストは、同じ事務所のサイドキックを配置することを提案。
周囲が歓声を送る中、ヒーローに不審の目を向ける住人は確かに存在するのでした。
原点回帰
「羽飼」と掲げられた表札。
この家には遠見絵が住んでいるはず。
確認したいことがあるため、ホークスは母を訪れましたが、家の中はもぬけの殻。
まるで夜逃げでもしかたのように誰もいませんでした。
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
ホークスの名前である「啓悟」宛に残された置き手紙。
その内容から荼毘が人を使い、この家まで嗅ぎつけてことをホークスは理解しました。
出自が漏れたのは母親が原因と分かり、大きな溜息をつくホークス。
辛い状況はまるでスキニージーンズのようですが、それは違うとホークスは否定します。
「鷹見」の抹消は自分と母親の関係が切れることを意味しますが、見限ったことでむしろスッキリすると言い、公安も機能停止の今、自分を縛るものがなくなったと感じていたのです。
元々エンデヴァーのぬいぐるみを母親が購入したのは、外に出たがる自分を黙らせるためでした。
この人(エンデヴァー)みたいに強くなれと言われた幼き日。
ホークスはトゥワイスのことを思い出していました。
追いつめられた時に人の性は出るものですが、人の役に立とうと必死だった分倍河原はやはり良い奴でした。
「俺もそうありたい」
かつてエンデヴァーぬいぐるみを大事に抱きしめていたホークス。
荼毘の話が本当だとしても今は違うと思っています。
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
ジーニストは今後の予定を尋ねると、ホークスは自分の原点であるエンデヴァーを助けるつもりです。
『僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)』299-300話のネタバレのまとめ
赤裸々なホークスの過去が明らかになりました。
全部貧乏が悪いんだ、同情するなら金をくれ。
今回のタイトル「~の辛いヤツ」は、明らかに『万引き家族』のような極貧生活をイメージしたものでしょう。
これで明るい貧乏であれば、映画『佐賀のがばいばあちゃん』で少しは救われたのですが鷹見一家はまさに真逆。
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
父親は児童虐待も厭わないゲス野郎。
母親はネジが飛んだようなマイペースの電波キャラでした。
これでホークスの性格がよく捻くれなかったものです。
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堀越耕平「ヒロアカ」299話より引用
下手すれば闇落ちしそうな展開になりそうなのを救ったのは、意外にもエンデヴァーぬいぐるみ。
オールマイトが人気商品3000円に対して、エンデヴァーが500円のワゴンセールス品という扱いはさておき、結果的に一人の少年の心を救っていたようです。
さすがヒーロー。
その心の支えだったエンデヴァーに対して、ホークスは何らかのリアクションを起こしそうですが、“死ぬ程あります”とかトゥワイスの最後とか、フラグに直結しそうなフラグは避けてください。
ところで、幼少時のホークスの背中を蹴る鷹見の後ろ姿をもう一度。
よく見ると鷹見の腕に羽が生えているのが分かるでしょうか?
これに遠見絵の静止衛星のような二つの目玉?が掛け合わさり、ホークスの“個性”が開花したようです。
このころから羽がピリピリするなど個性の萌芽はあったようですが、鷹見がホークスの背中を忌み嫌ったのは、自分にない翼に対する嫉妬の表れだったかもしれません。
ラストシーンでは、そのホークスの背中が盛り上がっていました。
傷癒えた鷹が再び舞い上がる姿を期待したいところです。

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